変化があったのは、2時間ほど経った時だった。
彼女達は歌うのに飽きて、帰ろうとしたのだ。

帰り際に振り返り、彼女達ははじめてオトコの存在を思い出す。

「なんだこいつ、まだ勃起してるじゃん」
「もう2時間も経つぜ?頭おかしいんじゃない?」

「ほら、これで射精しろ」
下げすみ嘲笑を浮かべながらそういって、彼女は脚をオトコの方へ伸ばした。
彼女の靴の裏が、オトコのペニスの目前へと来る。

オトコはペニスを靴の裏へと必死にすりつけ、
靴裏から快感を得ようと一心不乱にペニスを動かす。

縛られていた為腰を地面から浮かせる事すらできなかったが、
それでも狂ったように腰をふってペニスを上下させる。

放置されている間に先走り液でべとべとになったペニスが、
ねばねばした糸を引きながらソールを上下する。

靴の溝が淡い痛みをペニスに与えるが、
それがかえってオトコを興奮させる。

「キャハハハハ、馬鹿で〜」
「ハハハハ、やっぱ頭おかしいよ、こいつ」

オトコの情けない姿をみながら、彼女達が嘲笑う。

「ほんと卑屈だよな〜」
「普通ここまでするか?大丈夫かよ、こいつの頭。キャハハハハ」

オトコが必死にペニスを動かしている最中、
後ろで電話の音がする。
終了時間が迫っている事を店員が知らせたのだ。

「ほら、あと3分しか時間がねーぞ。必死にしごけ」

弾かれたように、オトコの動きが加速される。
ペニスの上下が前にも増して速くなる。

そんなオトコを横目に見つつ、帰りの準備が整った事を確認する。
途端、彼女は全力でオトコの玉を蹴りつける。

「…がっ……ぐっ……」
強烈な痛みに声にならない。

「ほんとに射精させるわけねーだろ?バーカ」

靴裏が白濁液で汚れるような事を彼女がするわけもなかったのだ。

玉に走る強烈な痛みで苦しんでいるオトコをその場に残して、
彼女達は帰っていった。







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