夢10(解説)

「二重性、あるいは事実は小説より奇なり」の事件があってから
一年くらいしてからマゾ小説を書くようになりました。
もちろん最初に書いたのは「二重性……」で、その次に書いたのがこ
の夢10です。夏目漱石の「夢十夜」という小説がありますが、読んだ事
もないこの小説からタイトルをつけました。その意味は「10の卑屈な夢
(ファンタジー)」くらいの意味で皮肉混じりにつけました。
この小説は思いついた短いマゾ小説をいくつも並べたのものです。あんま
り描写にこだわらず、アイデアだけを端的に書いたのが多いです。
最初は10のマゾ小説を目標にしていたので、このタイトルがついたわけ
です。当時はまだまだ幼くて、年頃の近い女子高生に異常に強い性欲を
感じていました。まあその最大の理由は例の事件なわけですが、やっぱり
年が近いというのも大きな理由でした。当時はコギャルの全盛期でコギャ
ル達がまだ未完成の脚を露出しながらルーズソックス、化粧、そして黄色
く染めた髪の毛といういでたちで、数人で群れをなして街を歩いたり、電
車で脚を大きく開いて座席を占拠して他人の迷惑を考えず大声で話したり
と傍若無人で我が物顔にしているのをみては理不尽さと性欲とを感じてま
した。どうも感情が表にでてしまう方なのでついついこんな感情が出てし
まって、目線がそっちにいったり、息が荒くなってしまったり、口をあけ
っぱなしにしてぼぉっとしてしまったりしたんですが、彼女達の前で少し
でもそうした態度を見せよう物ならもちろん睨み付けられたりひどい時に
は実際に罵倒されたりしするわけです。罵倒するくらいなら脚と脚が続く
腰とを強調するその厭らしい短いスカートをはいたり、胸元をわざとらし
く強調したりするのをやめたりすればいいだろ、と思って、その姿に興奮
すると同時にまた理不尽さを感じて、しまいにはわざとそんな格好をして
こちらの反応を楽しんだりストレス解消の材料にしてるんじゃないかなん
て馬鹿な事を考え初めて、何というか当時は理不尽さと性欲とがある意味
で同じ物でした。まだまだ子供だったんでしょうね。
私はどちらかというと頭に自信があったほうですが、かえってそれゆえ女
子高生に馬鹿にされる事に敏感でした。電車で向かいに座ってる女子高生
が大笑いしながらこちらには聞こえないくらいの声の大きさで何かを馬鹿
にしたような口調で喋ってるのをみては、自分のあさましい内面を見透か
されて小馬鹿にされているんではないかと思って興奮したものです。ある
いは次の日高校に行ってみんなに「こんな馬鹿がいてさぁ……」なんて意
地悪く話してるんじゃないかとか。特に近くの女子高生達が彼女の知り合
いのオトコを馬鹿にしてる時なんかは最高でしたね。自分が話のタネじゃ
ないかって思って、ついつい彼女達の話が聞こえる位置まで近寄ってしま
って、その為実際に彼女達が嫌そうな顔したりなんかして。
ここにある小説達はそんな妄想を形にしたものです。だから大半の物が女
子高生の会話という形式をとってます。小説には数多くの女子高生が登場
しますが、私の頭の中ではあまり分化してなくて、実際にはせいぜい2、
3人の女子高生です。例の事件を起こした彼女と当然どこか重ねてしまっ
てます。といっても彼女とはにても似つかないんですけど。(彼女はコギ
ャルでは全くありませんでした。猥褻な内面ゆえか常に性的な雰囲気をか
もしだしてはいたけど)。
一部長いのは後から付け足したものです。新しく興奮する描写を思いつく
と前のものの真ん中や後ろにさらに書き足すのを良くします。だから、更
新されることがあれば、一度読んだはずの文章の真ん中に突然見知らぬ文
章が入ってたりします。こうやって何年もかけて少しづつ文章が長くなっ
てます。
最近はもう年をとったせいか、女子高生の態度もかなり許せるようになり
ました。女子高生を見るとどこか幼く思えてしまって、未完成な子供だか
ら仕方がないかな、って思うようになったんです。だから女子高生が性欲
の対象ではなくなりつつあるんですよね。そんなわけで最近書いたのは、
(頭の中では)設定が女子高生じゃなかったりして、話し方も女子高生っ
ぽくないのはそういうやつです。いざ女子高生として書き始めても頭の中
で何か疑問を感じてしまったりとか。かといってもう少し上の年齢の女性
だと、大半が彼氏がいるわけで、だから彼女達がオトコのペニスや射精を
本当にからかうのかが自信持てなくて、どうも最近マゾに熱中できない所
があります。女子高生が幼く見えるのも、ようするに彼女達がまだ性的知
識や体験に乏しいからああした猥褻な格好を無自覚にやってしまうんじゃ
ないかなんて思えてしまうからだったりします。マゾというのは肉体を痛
めつける関係に見えても実際は精神的なもので、相手が自分を性的に嘲笑
しているっていうむちゃくちゃな思いこみから感じるわけで、見ず知らず
の相手に興奮するのはやっぱり無理があるんですかねぇ。
少し場を冷めさせてしまいました。未完成な小説達で申し訳ございません
が皆様がお楽しみいただければ幸いです。



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